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ホンモノの時代 ~その2 「モーニング娘」

プロの芸が廃れつつあると言われて久しい。
 プロの芸がウケなくなったのか、はたまた一般大衆が、それ自体を理解出来なくなっているのか?今回は歌謡界について考えてみたい。最近めっきり演歌を聴かなくなった。テレビの音楽番組が、減ってしまったせいもあるだろうが、昭和の時代を彩り、日本人の心にあれほどフィットしていた演歌が、表舞台から姿を消してしまった。唯一ブレークしているのは、あの冬ソナのヨン様と熟女の人気を二分にしている氷川きよしくらいだろうか。それだって、歌唱力やプロの芸といった次元での評価とは違うような気がする。
 演歌歌手は師匠である作詞家や作曲家に師事し、住み込みで厳しいレッスンに耐えながら人格を形成し、いつしか念願のデビューを果たすといったイメージがある。
ちょっと重いが、正にプロを養成する王道といって良いだろう。
片やマーケティング主導型というか、世相を反映し、計算尽くされたマネジメント力で市場を制覇するやり方がある。モーニング娘や浜崎あゆみといった、ティーンエージャーに絶大なる人気を誇る歌手達がこれに当てはまるだろう。どっちが良いとか悪いとかではなく、一般大衆に受け入れられているのは間違いなくモーニング娘だろう。小3の娘に聞いてみても、NHK演歌の道とミュージックステーションどっちを見る?と聞いたら「ぜーったいミニモニが出てる方!」と言われた。ある時など洗面所で、回らないコブシで与作を歌っていたら「お父さん、何苦しんでいるの」と心配された程である。
バリバリの完成されたプロの演歌歌手よりも、譜面の読めないモーニング娘がビジネスとして成功する時代。
保険のプロと称する我々も、謙虚にこの事実に学ぶべきではないだろうか。
2004年(平成16年)10月7日 保険毎日新聞・第5372号 代理店版に掲載